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レポート

第18回 ワークショップ
【電子オルガン部会】
森松慶子(東邦音楽短期大学・国立音楽大学)

電子オルガン部会主催による第18回ワークショップは、今年で第5回目となる熊本音楽短期大学「電子オルガンコンサート」とのタイアップで開催され、電子オルガンの可能性が様々な視点から考察された。

日 時
5月31日(日) 13:00〜16:00
会 場
熊本県立劇場 第1会議室
主 催
全日本電子楽器教育研究会電子オルガン部会
熊本音楽短期大学
テーマ
“電子オルガンと他楽器(声楽を含む)との共生を探る”
─電子オルガンの可能性を求めて─
《事例発表》
発表者/ 松宮敬(九州女子短大)
宮崎賢二(宮崎女子短大)
古郷まき子(九州女子短大)
日野徳子(熊本音楽短大)
中野啓子(鹿児島短大)
西明子(九州芸術音楽学院)
久米詔子(佐賀女子高校)
堀恵美子(山口芸術短大)
伊藤理佳(下関女子短大)
水木玲子(聖徳大学短大部)
《基調講演》 
講 演/ 吉田泰輔(国立音楽大学学長)
《パネルディスカッション》
パネリスト/ 福田靖子(全日本ピアノ指導者協会専務理事)
出田敬三(作曲家、熊本音楽短期大学副学長)
森園千広(声楽家、鹿児島短期大学教授)
佐藤克明(芸団協特別研究員)
中島政裕(熊本音楽短期大学教授)
コーディネーター/ 阿方 俊(全日電研アドバイザー)

 
 
昨年(第9回ワークショップ)に引き続いて開催された今回のワークショップには約300名の参加があり、その内容のみならず、多くの人を巻き込んでのうねりの大きさにおいても特筆に値するものとなった。
 まず、九州における電子オルガン関係者の情報交換の場ともなった事例発表では、各校の担当教官が指導状況やカリキュラムの特徴、学校内外での活動などを報告。続いて、国立音楽大学の吉田泰輔学長による基調講演では、新しい技術と音楽との真なる出合いを仲立ちする楽器として、電子オルガンへの大きな期待が語られた。最後のパネルディスカッションでは、ピアノ教育者や市民オペラ関係者などの多種多様な立場から、電子オルガンやその奏者に望むことが次々と提案され、電子オルガンの社会的認知が一段と進んでいることが実感された。
また、同日の午前中には九州ヤマハ会・エレクトーン部会が熊本で開催され、その関係者がワークショップとコンサートを見学するなど、「産学協同」の積極的な姿勢もうかがわれた。
 夕方からは“電子オルガンの可能性を求めて〜現代音楽・クラシック・ミュージカルからポップスまで〜さまざまなジャンルとの融合”というテーマを掲げた「第5回電子オルガンコンサート」。熊本県立劇場演劇ホールを観客が埋め尽くし、さらに立ち見まで出るほどの大盛況だった。
 来年熊本で開催される国体のファンファーレ(作曲は出田敬三副学長)で開演を告げたコンサート第1部では、よく知られたクラシック、ポップスなどを、管・打楽器とのアンサンブル、電子オルガン独奏などで次々と披露。第2部では、電子オルガンと能との共生として出田教授の新作「電子オルガンの為の『舞・MAI』」の初演、声との融合としてミュージカル「回転木馬」、そしてピアノ、管弦打楽器と電子オルガンの融合を図ったガーシュインの「ラプソディー・イン・ブルー」など多彩なプログラムで堪能させてくれた。
 さまざまなジャンル、楽器との交流、学内の他専攻の先生方を巻き込んでのコンサート、そして多くの聴衆を引きつけるだけの求心力。今回のテーマは電子オルガンと他楽器の共生、ということであったが、期せずしてというか、これまでの活動の当然の成果としてというべきか、他(多)ジャンルの人材との共生、そして地域社会との共生のあり方のひとつのモデルケースともなったワークショップであり、コンサートだった。


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