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第28回ワークショップ


【日 時】 1999年9月26日(日) 15:00〜
【テーマ】 “エレクトーン伴奏によるオペラ・歌曲の可能性を考える”
  パネリスト 黒髪芳光、海津幸子、西山淑子
  コーディネーター 阿方 俊
【コンサート】 《童謡とオペラ──エレクトーンとともに》
 西山淑子 「金子みすゞの詩による童謡集より」
Sop.中村貴代  Bar.佐藤光政
EL-900 西山淑子
 黒髪芳光 「オペラ“生田川”」 (脚本:森 鴎外)
 指 揮 野口剛夫
 芦屋處女(Sop.) 島 信子
 處女の母(M.Sop.) 嶋田美佐子
 茅渟壮士(Ten.) 小野 勉
 菟會壮士(Bar.) 佐藤光政
 法師(Bas.) 田島雄次郎
 EL-900 海津幸子 山崎敏弘
 Perc. 小川裕雅

 第3夜の第28回ワークショップでは、歌手を主役としエレクトーンが伴奏に回った場合の可能性について語られた。
 黒髪氏は、今回上演した“生田川”の前にも、“オペラ・野菊の詩”をエレクトーンバージョンで公演している。その意味合いについて、「元は一管編成の作品で、オーケストラだと30人位ということになる。しかし、経済的な理由だけではなく、この楽器を使うことはすばらしいと思っている。優秀な電子楽器が登場してきたことは私たち作曲家にとって最高の贈り物」と言う。「特にこういうオペラなど大きな曲に関しては、ピアノでは表現できない“音色”が大きな力を持ち、作品の善し悪しに関わる。また、小さいホールでもオペラの公演ができ、多くの人に聴いていただける」と、その効用を強調した。
 演奏家として海津氏は「オーケストラの作品を演奏する場合は、作曲家が残した、一番作曲家の意図に近いスコアを見て演奏することは、奏者にとって、また音楽をまとめる指揮者にとって、共通認識しやすい」として、この日の演奏に関し2人でどうパート分けし演奏しているかをデモンストレーションした。
 西山氏は、「詩の印象をより明確に伝えるために──ピアノ一つの音でもそれは伝わると思うが──、もっと具象化し具体的印象を与えるのに、エレクトーンはより伝えやすい。オーケストラの音はシミュレーションできるし、それ以外に電子音と言われる自然界には存在し得ない音も使える」と、歌詞に対する音色イメージの大切さをピアノ伴奏と弾き比べて示した。
 最後に、司会の阿方氏が「20世紀の終わりはコンピュータ等ハイテクノロジーが急速に進展した。21世紀はエレクトーンを中心としたハイテクノロジーの音楽が新しいものとして生活に定着していくだろう」と、3夜にわたるワークショップ(1)オリジナル作品、(2)アンサンブル、(3)歌曲伴奏、をまとめて終了した。


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