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レポート  第32回ワークショップ 【電子オルガン部会】

※ワークショップの回数(番号)を開催順で訂正しています。

【日 時】
2000年6月3日(土) 14:00〜16:00
【会 場】 川並記念講堂
【主 催】 聖徳大学人文学部音楽文化学科
全日本電子楽器教育研究会・電子オルガン部会
【テーマ】 “電子オルガンのエチュードを考える”
〜電子オルガン演奏の基礎テクニックの指導〜   

 聖徳大学では、電子オルガン専攻開設当初から基礎トレーニングに力を入れ、ラインハルト教本、バッハの小曲等、パイプオルガンのテクニックを電子オルガンに応用する試みを行ってきた。電子オルガン部会では聖徳大学との共催で「電子オルガンのエチュード」をテーマに“ワークショップ”を開催した。
 主催者を代表し、聖徳大学より永富正之学科長、当研究会より松宮敬推進委員(九州女子短期大学音楽科長)の挨拶の後、水垣玲子教授の司会で各項目の解説と実演という形で進められた。

 まず、水垣教授より「ラインハルト50番」を使い、パイプオルガン、電子オルガンによるオルガン奏法の基礎として、指滑らし、指変え、打ち直し等の例が学生の演奏で紹介された。舞台横のスクリーンにはプロジェクターで手許が大きく映し出され、指使いや、打ち直しの際に前の音を短めに弾く様子などを見ることができた。
 片桐章子講師からは「スケールとカデンツ」についての説明と高校生による実演があった。基本となるスケールの練習が楽しくできるよう、うしろに伴奏がつけられており、トレーニングとはいえレッスンへの工夫がうかがえる。イニシャルタッチによる強弱の意識、スタッカート、レガート奏も紹介された。
 続いて、岩井孝信助教授が昨年の試験課題曲にも使われた「エレクトーン・エチュード」をとりあげ、「体系的にまとめられていてカリキュラム化しやすい」と実際の試験での効用を解説。また、「同じ曲でも音色によって奏法が変わるべき」と、弦楽器、木管楽器による演奏を紹介し、こうした「感性」を身につけるのも電子オルガンの効果と強調した。
 「エレクトーン・ツェルニー」ではピアノ演奏との比較で、音色の変化による対話・会話を表現し、時にかわいらしく、あるいはオーケストラのようにそれぞれ工夫された音色での演奏が披露された。
 第1部の最後として、「エレクトーン・エチュード」の著作者である近藤岳氏をゲストに招き、著作者から直接の解説を聞いた。近藤氏は「鍵盤楽器としてピアノ・メソード、オルガン・メソードを研究した上で、エレクトーンでできることを追求した」とその制作意図を語り、第3巻を主に使って解説と演奏を行った。「エレクトーン・エチュード」は譜面はやさしいが、意図された内容、学ぶべきテクニックには奥深いものがある。機械的に見えるテクニックの習得も、音色、伴奏の変化により、より音楽的になること、無味乾燥にならないことが実感できた。

 第2部はコンサートとして、講師による演奏で“ワークショップ”を締めくくった。

・オーボエとミリタリーバンドのための
“テーマとバリエーション” R.コルサコフ作曲
指 揮 似鳥健彦
オーボエ 深沢 茜
電子オルガン 柴田 薫、清水美千代
打楽器 山本真理子、榎本泉枝、田村雅美、平川恵子
・オルガン・コンチェルトOp.4-6 G.F.ヘンデル作曲
パイプオルガン 久野将健
電子オルガン 片桐章子、柴田 薫



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