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レ ポ ー ト

第34回ワークショップ&コンサート
【電子オルガン部会】


【日 時】
2000年9月9日(土) 18:00〜21:00
【会 場】
エレクトーンシティ渋谷 メインスタジオ
【主 催】

日本音楽舞踊会議(CMD)研究公演部
全日本電子楽器教育研究会電子オルガン部会
【テーマ】

“エレクトーンのオリジナル作品を考える”
〜作曲家と演奏家はどうコミュニケートするか〜
【コーディネーター】
安彦善博(作曲家)
【パネリスト】 石桁冬樹(作曲家)
福地奈津子(作曲家・演奏家)
三宅康弘(演奏家)



主催者を代表して挨拶にたつ
日本音楽舞踊会議の助川敏弥氏(作曲家)


 日本音楽舞踊会議がエレクトーンのための新作発表のコンサートを開催して11年目(=第11回目)を迎えた。既に約50曲の新作を発表し、その数は全日本電子楽器教育研究会・研究コンサートの委嘱作品の数を遙かに上回る。今回は、その新作コンサートにあわせ作曲家・演奏家をパネリストに迎え、記譜、音色の設定等、演奏にあたりどういったコミュニケーションが必要か、それぞれの立場から意見交換が行われた。
 「音色に関し作曲家がどこまで楽譜に書き込むか」という課題に対し、三宅氏は「演奏者の立場からはどのような記譜をされていても構わないが、その作品自体の要求する書き込みがなされている方がいいと思う」、また、「記譜の違いは“作曲者がどこまで音楽(音色)を管理したいか”の現れだと読みとれる」として、音色に関する記譜のあり方を、楽譜とは別に詳細なレジスト表を添付、楽譜の余白に書き込める程度細かく指定、大まかな音色イメージを指示、音色の指定なし、と既存作品を4種類に分類し譜例を紹介した。
 石桁氏はその「管理」と言う言葉に難色を示し、「作曲家が記譜したものを作品の50%位とすると、残りは演奏家の音楽感で上積みされていくもの。記譜が細かい方が作曲者のイメージが伝わるかも知れないが、良い演奏家が作曲者の気持ちを上回るものを持っていることが作品を良くする」とし、「作品を書くにあたり、自分に内在する音楽を素直に表現することを心がけた。奏法、音色は演奏者に任せた」と語り、演奏家の重要性を強調した。
 福地氏は、「私は自作自演をしている。そのメリット、デメリットはあるが、基本的には初めに音楽ありきで、音色より楽譜が先に出てくる。私はピアノで楽譜を起こすので、その曲が弦楽四重奏になったりオーケストラになったり、そうできるものが良いと思っている。今回はそれがエレクトーンのためにリアレンジされ作品となった。音色は音楽を作るのに付随した一つの要素と考える」と作曲の姿勢を示した。また、「作品を良くするために作曲者にエレクトーンの機能を知って欲しい」との提言も出された。安彦氏の「モデルチェンジ、機種変更によりなかなかついていけない」との発言に対し、三宅氏は電子オルガンの4つの基本的特徴として、三段鍵盤を持つライブ楽器、3つのタッチ(イニシャル、アフター、ホリゾンタル)による表現力、持続音と減衰音が扱える、様々な音律が(音群ごとに)扱える、を挙げた。石桁氏は作曲にあたり、このは十分に意識したと語るとともに、「電子音の一番の特徴はノンブレス」との発言が興味深かった。


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