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レポート 第35回ワークショップ 【コンピュータ部会】


 コンピュータ部会主催による第35回ワークショップは、教員養成系大学教官を中心に多数の参加者を得て開催された。
【日 時】 2001年3月25日(日) 14:00〜17:00
【会 場】 エレクトーンシティ渋谷・メインスタジオ
【主 催】 全日本電子楽器教育研究会・コンピュータ部会

 まず、古山推進委員により今春発売されたばかりの学校向けミュージックアプリケーションソフトウェアが2種紹介された。
 最初に紹介された「学校用らくらく作曲名人」(ヤマハ)は、本格的シーケンサーXGworksのエンジンを使いながら、和声づけや伴奏づけをするオートアレンジ機能やフルオートでメロディーをつくる「メロポン機能」を備え、タマゴのかたちをしたキャラクター“タマゴン”がプレイヤーとなって様々なステージで演奏するステージ画面や、アニメーションによるヘルプガイド等、親しみやすいインターフェイスを搭載した新しい感覚のソフトウェアである。
 楽屋にいるプレーヤをステージ上にドラッグするだけで最大16人のバンドを構成でき、配置や伴奏のスタイル、ホールの残響効果、楽器(音色)も簡単な操作で変更することができて実際に音楽に反映される。従来のシーケンサーソフトではMIDIの各種パラメータを変更する際には数値で編集する等面倒な手間を要したが、子どもたちにもごく簡単に操作できる画面や操作性は評価できる。
 リコーダーの演奏をマイクから取り込んでリアルタイムでMIDIデータに変換してメロディー(楽譜)に入力する「ボイストゥスコアR機能」のデモが見事に展開されたので、大きな反響があった。精度や音を取り込む環境等、条件面でまだまだ制約は多いが、これまでできなかったことが技術革新によって一歩実現できた感がする。
 次に紹介されたのは、「MUSIC PRO for Windows MIDI V4」(ミュージカルプラン社)である。これは既に定評を得ているソフトのメジャーアップグレード版だが、新たに開発された作詞・作曲支援ソフト「ミュージックビルダー」や、XMLに準拠してブラウザInternet Exploler5上で音の出る楽譜を表示できるビューアソフト「MusicX」等をバンドルしての新登場である。
 「ミュージックビルダー」は、作詞・作曲の題材となるヒントを、イラストやひな型となる言葉や詩で表示して、最終的には小節や音符に割り付けられるように歌詞を練り上げたり、ピアノロールに似た画面でできあがった歌詞に対して、音高や音の長さを変更したりコードの進行を工夫して、作曲をすることのできるのが大きな特徴である。音声合成技術によって大人の声や子どもの声で歌わせてすぐに目と耳で確認できるので、これまで楽譜や楽典の知識がないと作詞・作曲できなかった上、相当長い時間と訓練を要したことが、このソフトの出現によって子どもたちでも短時間で簡単にできるようになった。できあがった曲は結果として楽譜に書き出せるとともに、「MusicX」を使ってインターネットで配信できるようになったことはネットワーク社会における新しい自己表現のスタイルとして大いに注目に値する。

 続いて、IT・通信ネットワーク時代を象徴して、会場に教師役として松本玲子氏(高崎芸術短期大学)を、目黒のヤマハ音楽振興会のレッスン室に学生を迎え、ヤマハ音楽振興会が開発・試験的に運営されている「遠隔レッスンシステム」による電子オルガンの初級レッスンの実験が展開された。

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