「全日本電子楽器教育研究会 第48回ワークショップ」|全日本電子楽器教育研究会
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レポート EMIES 48thWORKSHOP
「即興の醍醐味・魅力・そして苦手克服のために」②
〜多彩な音楽ジャンルと音色〜
日 時 2010年7月31日(土) 開場:13:30 開会:14:00
会 場 ヤマハなんばセンター 8Fサロン
   大阪市浪速区難波中1−13−17
(地下鉄御堂筋線なんば駅5番出口より徒歩5分)
講 師 柏木玲子(相愛大学教授)
進 行 藤村亘(相愛大学講師)

第48回全日本電子楽器教育研究会ワークショップが2010年7月31日、ヤマハなんばセンターで110名を超える受講者をむかえて開かれた。
今回で2回目となるこのシリーズのテーマは「多彩な音楽ジャンルと、それに伴う音色」。
講師は前回に引き続き柏木玲子先生(相愛大学教授)、進行役として藤村亘先生をお迎えした。

柏木先生から音楽を楽しむ姿勢で、即興を好きになりグレード試験やコンクール等にも活かす気持ちで今回も取り組んでほしいとお話があり、まずは前回のおさらいから始められた。

Ⅰ、前回(第1回目)の内容
藤村先生から前回の確認という事で、「即興演奏で陥り易い傾向とその解決法」のポイント説明があった。 (陥り易い傾向)

・モチーフの性格を無視
・安易にハ長調に走る
(ハ長調を必ず選ぶ) 内容より・・・C dur
・演奏の途中で立ち止まる・・・等
(解決方法として)
・移調奏をする (例:カチューシャ、バッハのインベンションを全調で弾く等)
・様々なジャンルに挑戦
・曲のサイズを思いうかべながら弾く
・楽譜を見ない。Tコーラスは憶える等
詳細は第47回ワークショップレポート参照

Ⅱ、今回の内容概要
今回のテーマとしては、様々なジャンルの曲を実例として用いながら、楽曲の構成や仕組み、又その曲の特徴を押えながら、どの様な音色を使って演奏すれば良いか、具体的に1曲としてまとめていく時の方法を一緒に考える。

1>メロディがとても美しくできている曲について見ていく

・まず藤村先生が、「ムーンリバー」(ヘンリー・マンシーニ作曲)の冒頭2小節を使ったモチーフで初心者が陥り易い傾向を演奏
(モチーフの性格を余り把握していない例として)
・次に受講者が同じモチーフを演奏 A A' B A '…安定感やクライマックスがあり、とても良かったと柏木先生のコメント
・更に受講者の演奏でこのモチーフの原曲 「ムーンリバー」を暗譜で演奏

この経験から学ぶ事として、

・原曲「ムーンリバー」には、A A'という短い構成の中に、クライマックスがあり、
効果的なメロディの繰返しや非和声音(9度、ナインス等)、ハーモニーの組み合わせがあり、
この様な有名な曲を弾いて憶え、体にしみこませる事が、今後自分で
メロディを作る時に大切と柏木先生。
・又、この美しいメロディを効果的に引き立てる音色としては弦楽合奏等がイメージとして
想定される。
・ビッグバンドジャズ風にするのであれば…「A列車で行こう」等を参考にムーンリバーの良さを
よく消化した上で演奏する事が大切
・他の例としては「ロンドンデリー」を弦楽の2声、4声で…テクニック的には少し難しくなる場合があるが挑戦してほしい。こまめに楽譜を書くことも大切。
・「星に願いを」等も同様に考えられる。

2>クラシックのピアノ曲原曲「ピアノソナタ悲愴 第2楽章」OP-13(ベートーベン)をエレクトーンで演奏する時に気をつける事

・メロディの成り立ち
・伴奏、ベース転回形の美しい動き(ソナチネ、バッハのメヌエット等も良い例)
・中間部の規模感・重み
・Aに戻る前の推移、経過句の自由な表現(大変参考に出来る部分)等を実際に弾いて体験する中で身につく事が多い。

音色については?

・クラシック曲→弦の音色だけでなく、この様な曲の美しいメロディをオーボエ、クラリネット、中間部をフルート、最後に弦楽合奏で演奏するのも効果的。
・メロディの持つキャラクターで音色がイメージされる (例:悲しげ、ロマンティック…オーボエ  おどけた感じ…クラリネット等)
・トランペットの音色等も、力強く軽快なイメージだけではなく、使い方次第で朗々とした、美しく響くメロディにも効果的。
・ピアノに無いエレクトーンの特徴(持続音が出せる、気軽に音色のイメージを体験出来る等)を活かす。
・左手の持続音(ピアノでは減衰してしまうが)を聴きながら弾いていくと、音楽が体にしみこむ。
・あまり深く考え過ぎずに、ある程度大まかに捉える事も大切。

3>他の例として「白鳥」(サン・サーンス)のモチーフを取り上げる
受講者が1コーラス演奏したあと、原曲(白鳥)を柏木先生の伴奏付きで演奏。 前曲(ベートーベン)同様、解説を加える。

・この曲は同じモチーフを何回も使わず(戻らずに)、上行したり効果的な転調をしている…モチーフを活かすとはこういう事でもある。クラシック曲の深さ。
・ベースの主音が動かないのも曲の美しさでもあり特徴となっている

柏木先生が「ムーンリバー」の特徴(メロディ、ハーモニー)を活かしながら、この曲のモチーフ即興を披露。

4>前述1>、2>とは違うまとめ方をしている曲…短い旋律の中でうまくまとめている作品 例:
「赤とんぼ」、「この道」(山田耕作)

・日本の曲の美しさ。シンプルな良さ。
・歌詞との絡みの中で、美しくまとめられている
・歌とピアノ伴奏の曲として書かれているものが多く、メロディ、ハーモニーの効果的な組み合わせ例として参考になる。

音色は?:

・例:「この道」…メロディ・ハーモニーの美しさを活かせる音色として、木管5重奏、弦楽合奏等がイメージされる。

5>スイング・ジャズをイメージする代表曲
「ムーンリバー」をビッグバンドジャズ風に弾く。
使っていた音色は、レジストレーションメニュー(レジメ)の"ミディアムジャズ"

・レジメの使い方としては、
まず自分の弾きたいジャンルの音色(例:タンゴ等)を使ってみる
→ インスピレーションを得る → それを参考に自分で音色リズムを作って演奏
・音色だけではなく、レジメに入っている伴奏、リズム、リズムのノリ等も感じられる様に練習し、次に自分の力で再現してみるのも良い方法。
・そのリズムの代表的楽曲を弾いてマスターして、全く別のジャンルの曲も“○○風”と出来る様になると楽しい。
・スイング、ジャズ、ボサノバ等はその良い例として使える。
参考例として、ボサノバのリズムと音色(自分で作ったもの)で「イパネマの娘」、ショパンの「ノクターン」を弾く。
応用例として、レジメの"モントゥーノ"を使ってミュージカル「一晩中踊れたら」等、様々な曲を弾いて、伴奏、ノリなどを研究してみるのも良い練習方法。

6>ワルツいろいろ
ワルツと言ってもひとくくりにせず、ノリ、グルーヴ感等も音楽により様々。
ウインナワルツ(春の声、美しき青きドナウ)、ジャズワルツ(いつか王子様が)、シャンソン(パリの空の下)、シンプルなワルツでは表現の仕方に違いがある。
実際に少しずつ演奏して違いを比較。

・曲により弾く内容を変え、指導面では興味がわいてきた時期に相応しい和音のつかみ方等を教えていくことも大切
・レジメやエレクトーンの多彩な音色、リズムを音楽に合わせていく事でより楽しめるし、即興にも活かせる。

Ⅲ、まとめとして
①1>〜5>までやってきた事を参考に、曲の特徴、キャラクターをよく考え、音楽の出来方、その音楽を効果的に引き立てる音色を決めたり、選んだりする事が大切。
②上記を踏まえて、どの様に演奏したいかというイメージを持つ
③2小節のモチーフをどの様に活かせるか?…原曲(名曲)を沢山知っておく。
④難しい事をやろうとするのでなく、シンプルなものをシンプルに弾く事も忘れないように。
⑤あらかじめ決めておいたものを無理にはめこもうとしない。音色も同様。
⑥当然だが自分の選択肢を沢山持っている事が大切。
⑦即興を使い捨ての様に考えず、様々な要素を直していく事により、次のステップの楽しみ方が出来る。

最後に前回も演奏されたラベルの「ボレロ」の新バージョンを両先生2人のセッションで熱く演奏して終了。

今回も、柏木先生のひらめきに満ちた素敵な演奏と、藤村先生との息の合った解説で、熱気のこもった大変中身の濃い90分であった。
次回3回目のワークショップは更にバージョンアップした内容で2010年12月18日(土)に予定されている。こちらも是非ご期待ください。

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